ケーススタディ

ウェルビーイングにつながった
事例のご紹介

企業と経営プランと、労働者のライフステージが両立できるよう
支援させていただいた具体的なケースを、お伝えさせていただきます。

従業員の出産直後にがんの発症が判明、
傷病手当の受給から復職までサポート

国籍を問わず様々なバックボーンを持った方々で職場が構成されていることも今では日常的になっていますが、ある企業に属する外国籍の従業員の方が育児と自身の疾病(がん)を並行して経験するといったケースが過去にありました。

この方は長らくその企業に勤められている方であり、第一子の出産から復職までの各お手続きの一連の支援を弊所が行っていた方でもありました。がんが判明したのは、第二子の出産後であったため、本人も相当の戸惑いがある中、弊所としてもサポートできる部分の検討を重ねに重ねました。企業側の担当者とも連携しつつ、直接ご本人とのやり取りを行いながら、育児休業給付金や出産手当金のほか、併給が可能である傷病手当金の受給に確実に繋げていくことで、ご本人の生活保障をサポートしました。ご本人の体調の波もある中、治療の状況を鑑みながら復職へどう繋げていくか、企業側としてできることを一緒に考え寄り添うことで、企業の担当者の不安も和らげることができたのではないかと今では感じられています。

お子様の保育所への入所の際は、日本語での表現に躓きやすいことを踏まえて、役所との意思疎通に積極的に関与しながら、無事に入所に至ることができました。その後ご本人の努力も実り、がん判明後約1年半のサポートを経て、元の業務へと復職することができました。

対話を重ね、多様な働き方ができる職場の
ビジョンを描くことで離職率が減少

現代の職場は、多様な価値観や異なるライフイベントの背景をもつメンバーの集合体でもあります。労働力の担い手が加速度的に減っていく中、これからの企業は社員の多様な働き方について正面から考え、向き合っていく必要があります。

ある企業では、せっかく頑張って成長してきたのにもかかわらず、育児や介護などの理由で退職を余儀なくされるライフイベント離職やキャリアの自律的な選択をどうするかが重要な人事課題でした。そこで、今後の企業競争力の維持と多様な働き方の選択の両方が実現できる取り組みについて、対話を重ねていきました。

具体的な流れとしては、経営陣や多様な背景を持つメンバーを交えながら、複雑で正解がない時代でも長く働き続けられる職場とはどのような職場であるのかという理想の状態であるビジョンを一緒に描き、そのビジョン実現に向けて必要な打ち手を整備していきました。その結果、時短勤務や副業制度(社内副業・独立副業)、さらには、退職した社員でも一定期間内であればいつでも職場に戻れるジョブ・リターン制度などの多様な働き方ができる職場環境を実現しました。